戸建てやマンションを売る際に、構造上の問題などについて不安に思うことがありませんか？
万が一、売却したあとで物件に欠陥などがあれば、損害賠償などを請求される可能性もあります。
そういった不安を防げるのが、インスペクションです。
不動産売却の際のインスペクションとは何か、目的やメリット、費用について解説します。
不動産売却の際のインスペクションとは？
不動産売却のインスペクションとは、すでに住んでいる住居の建物状況を調査することです。
調査するのは既存住宅状況調査技術者講習を修了した専門家で、既存住宅状況調査方法基準にのっとり、調査をします。
インスペクションの対象となるのは、築2年以上の住宅、またはすでに人が住んだことがある住宅です。
店舗や事務所は対象外ですが、店舗と住宅を併用している場合は、住宅の部分が調査の対象となります。
アパートやマンションも対象です。
戸建ての場合の調査部位は、基礎や土台、床板、柱、屋根など建物の構造耐力上の主要な部分と、雨水の侵入を防ぐ、外壁や屋根版外壁などです。
マンションの場合は、基礎杭や配水管なども調査対象となります。
不動産売却の際のインスペクションの目的
インスペクションとは調査や検査、点検という意味で、不動産売却においては、建物の劣化や不具合などを調査し、修繕個所を調べるのが目的です。
不動産売却の際にインスペクションをおこなうことで、高く、早い売却が可能になります。
建物の耐久性や安全性を確認できることで、買主は安心して買うことができるでしょう。
自分で安全性を確認する手間も省けます。
また、調査をすることで、補修する部分を的確に発見することも目的の一つです。
売買契約書に建物の状況を明記できるため、契約不適合責任を問われる心配もありません。
不動産を売った後に、瑕疵担保責任を問われ、損害賠償責任などを発生させないためという目的もあります。
不動産売却の際のインスペクションにかかる費用
診断の内容によって費用は異なりますが、構造と雨漏りのみの基本的な調査の場合は、4～6万円程度です。
床下などへの侵入調査や基礎の鉄筋調査などはオプションで1～8万円程度かかります。
さらに報告書の費用として1万円程度かかる場合もあります。
調査費用は業者によって異なるので、調査を依頼する業者に確認しましょう。
