遺言書によって遺産の分け方がきちんと決まっていない場合、遺産分割協議をすることになります。
話し合いはどのように進めればよいのでしょうか?
また、起こりやすい問題にはどのようなことがあるでしょうか?
遺産分割協議とは何かについて、また、話し合いがスムーズにいかない場合の解決策や、トラブルにならないための対策について解説します。
相続における遺産分割協議とは
相続人が複数いる場合、原則として遺産を分割することができます。
遺産分割協議とは、その際の話し合いのことです。
遺言書がない場合や、遺言書があっても一部しか分割方法が決められていない場合、遺産の分配をどうするかを決めるのかが目的です。
進め方は、まず相続人と財産を調査し、確定します。
そのうえで、誰がどの遺産を相続するかを決めます。
合意できれば、遺産分割協議書を作成し、合意ができない場合は家庭裁判所で調停や審判の手続きをするといった進め方が一般的です。
相続における遺産分割協議における不動産のトラブル
多く見られる問題の一つが、分割方法です。
現金であれば単純に分けることができますが、不動産の場合はそうはいきません。
不動産の場合は現物で分割する方法のほか、不動産を売却して換金する方法、一人が相続しほかの方に債務を負担する方法、共有する方法などがあり、意見が分かれてしまうことがあります。
また、不動産の評価方法が問題になることもあるでしょう。
不動産の評価方法は複数あり、どの方法で評価するかで金額が異なります。
そのため、意見が合わないことも少なくありません。
相続における遺産分割協議におけるトラブルの解決策
遺産分割協議がまとまらないと、手続きが長期化し不動産などを活用することもできません。
トラブルを避けるためには、話し合いがおこなわれる前に話し合うことです。
事前に話し合うことで、お互いの意見を把握でき、実際に相続の話し合いが始まった段階で冷静に話し合える可能性が高くなります。
事前の話し合いに抵抗を感じることもあるでしょう。
しかし問題が生じれば多くのデメリットも発生します。
被相続人が遺言書を残すのも解決策の一つです。
問題が起こらないよう適切な内容で遺言書を作成しておけば、トラブルに発展する可能性も少ないでしょう。
また、遺産の分割方法だけを決めるだけでなく、遺言執行人を立てておくこともスムーズな話し合いにつながるでしょう。