「空き家は火の気がないので火災の心配はない」とお考えの方も多いのではないでしょうか。
けれども、空き家でも火災になるケースが実際にありますから、しっかりとした注意が必要です。
今回は不動産を相続された方や相続の予定がある方に向けて、空き家で発生する火災について、原因や対策法などをご説明します。
空き家でも火災になる?考えられる主な原因とは
人が住んでいない空き家は火の気がないのに、なぜ火災が発生するのでしょうか。
その原因の多くは、放火によるものです。
実は空き家に限らず、火災の原因として上位に上がるものは「放火」や「放火の疑い」なのです。
その数は1年間で数千件に及ぶこともあり、火災の原因の1位や2位になることも頻繁にあります。
空き家は人の目に付きにくいため、狙われる可能性が高いと考えられますから、しっかりと対策を立てておきましょう。
また、タバコのポイ捨てや配線機器のトラブルなども、空き家の火災の原因となっています。
空き家の火災を防ぎたい!効果的な対策とは?
空き家で火災を発生させないためには、まず主な原因である放火を防ぐ対策をしましょう。
狙われやすい家には、以下のような特徴があります。
●明かりがなくて暗い
●侵入しやすい
●燃えやすいものが置いてある
ですから、狙われる可能性を減らすためには、これらの特徴をなくす対策をすると良いでしょう。
具体的には、「センサー式のライトを設置する」「家の周囲は整理整頓する」などの対策が有効です。
また、燃えやすいものがないとタバコのポイ捨てによる火災も防げますし、きちんと管理していれば配線機器のトラブルも減るでしょう。
このように、空き家でも定期的に訪れてしっかり管理することが、火災を防ぐことにつながります。
空き家の火災でも所有者の責任が問われるので注意!
もし空き家で火災が起きてしまったら、「住んでいないから責任はない」では済まないでしょう。
日本には「失火責任法」があるため、重大な過失が認められない限り、損害賠償する義務はありません。
ただし、重大な過失だと見なされると責任を問われ、多大な賠償金を請求される可能性があります。
また、重大な過失はなかったとしても、近所の家に延焼してしまった場合はお詫びをする必要があるでしょう。
空き家でも加入できる火災保険があるため、万が一に備えて加入しておくこともおすすめです。
ただ、一般の住宅よりも保険料が高い場合が多いので注意しましょう。